●「共感力の個人差」~あなたの周りに潜む善玉サイコパス ~Part8


(つづき)
最近、「会社の困ったちゃん対策」のセミナー講座が、意外と盛況らしい。持て余し気味の人間というのは、やはりどこにでも存在するようだ。

普段から不思議に感じていたことなのだが、なぜ善玉サイコパスは、他人とかみ合わないコミュニケーションを繰りかえし、壁にぶち当たりながらも、悠然と社会の中に溶け込んでいるのか。

観察しているうちに、ある事実が浮かび上がってきた。
善玉サイコパスは、自分を甘やかしてくれる心地よい存在を、抜群の嗅覚で発掘し、その人のサポートに依存して生きているのだ。

 

善玉サイコパスの本質は「チャイルディッシュ」にある。
それゆえに、「甘やかしてくれる優しい大人」を本能的に嗅ぎ分ける。そしてその人の庇護のもと社会生活を営めるよう、そこを拠点にせっせと巣作りをする。

善玉サイコパスは、「優しさ」「甘さ」に貪欲である。甘さが大好物なのだ。
味でいえば、「お菓子大好き!」な子供の味覚。大人が好むビターや酸味、薬膳の深みは、どうやら受け付けないようである。
ビターや酸味や深みは、世間一般では「常識」や「気配り」や「客観性」とも呼ぶのだが。

善玉サイコパスは、絶対に自分を傷つけることのない、善意にあふれた甘い甘い優しい人間のことが大好きだ。そのような人たちを本能で敏感に嗅ぎ分け、コバンザメのようにピッタリ吸い付き、庇護を求める。
厳しい世間という荒波を、なるべく傷つかず楽に渡っていくために。
そしてキャパをこえるつらい出来事に遭遇すると、その人たちの懐にスッポリ逃げ込むのだ。
善玉サイコパスに悪意はないのだが、無垢な子供の心ゆえ、逆に手を焼く。特にビジネスの場面では、これを活用されると進行が滞ってしまうので、たいへん厄介だ。

善玉サイコパスは「子供」ゆえに、知っているのだろう。善意にあふれた優しい大人は、ぜったいに子供を邪険にしないということを。子供が傷つき泣いて帰ってきたときに、大人が甘い甘いキャンディーと、優しい言葉を与えてくれるということを。

善玉サイコパスは「精神の大人」に依存して、社会に根を張る。
自らの感情を優先させるがため、言動がズレて自己中心的になりがちの善玉サイコパスは、人間関係に難渋することが多い。
しかし調整役として「精神的大人」にサポートしてもらうことで、首の皮一枚スレスレにどうにかこうにか社会を綱渡りしているように見える。

懐の広い精神的大人たちは、善玉サイコパスをかばう。
「〇〇さんだって悪気があるわけじゃないからさ、カンベンしてやってよ」
「わかったわかった、細かい業務内容はさ、俺が〇〇さんにイチからかみ砕いて、よーく説明しておくから」

 

「精神的大人」。……そう、「善意にあふれた優しい人たち」。
コバンザメである私を吸い付かせてくれる、大型のサメ類やカジキ類、ウミガメさん、クジラさんたち。

もし自分がヒラヒラ大海原を泳いでほかの魚に攻撃されたら、彼らにくっついてかばってもらえばいい。彼らはきっと、意地悪な周りの攻撃から、私を守ってくれる。そして私の大好きな、「あなたは悪くないよ」という甘いささやきを与えてくれるはず。ぜったいに私が傷つかない、耳あたりの良いソフトで甘い解決方法を、私のために提示してくれるはず。

私、その言葉を待ってたの。
間違っても、「あなたが悪いのだから反省しなさい」なんて言わないでね。私が求めているのは全肯定だけ。だって私はか弱い子供だから。キツい言葉に耐えうるだけの鋼のハートをもっていないの……。

 

やや辛辣な書き方だろうか。
もちろん善玉サイコパスに限らず、人は誰でも共感してくれる人間に心を許し、行動をともにするものだろう。
しかし善玉サイコパスの「甘甘の存在」に対する心の依存ぶりは、相当な吸引力がある。まさにコバンザメのように、ピッタリはりついてはがれない。

なぜこれほどまでに傷つくことを恐れるのか。
それは善玉サイコパスのもうひとつの特徴、「裏表がない」ことに起因する。彼らは子供ゆえに「素の自分」をむき出しにしている。だからこそ傷つくことに臆病で、優しい保護者をひたすら求めてしまうのだ。
(Part9へつづく)

→ 「共感力の個人差」~あなたの周りに潜む善玉サイコパス~
Part1 Part2   Part3 Part4 Part5 Part6 Part7 Part8
Part9 Part10 Part11 Part12

 

あなたの周りに潜む善玉サイコパス: 共感力の個人差

(悩んだら、ココに相談 ↓ )
「働く人のセーフティネット」は、セクハラ、パワハラ、過重労働、サービス残業などの解決を手助けする、無料労働相談会を実施しています。

(ご協力ありがとう!)
ストレングスファインダー×モチベーションマネジメントで 強みを発掘して、153%活かす 個人からチームまで、強みと魅力を伝える専門家 スピカデザイン